オレンジスクール

言葉、コミュニケーションスキル、創造力、多角的な側面からのアプローチで、お子さまが楽しみながら「できた!」を実感できるよう支援します。

2019-11-07

書字について【覚える力】

前回に引き続き、書字に必要な力第3弾です。

今回は【覚える力】についてお話させていただきます。

 

覚える力とは

・記憶のプロセス…記銘(覚える)・保持・想起(思い出す)

記銘とは、外部の刺激が持つ情報を意味に変換して記憶として取り込むこと。

保持とは、記銘したものを保管しておくこと。

想起とは、保管していた記憶をある期間後に表すこと。

 

・ワーキングメモリ…必要な情報の記憶を一時的に保持しながら処理する能力を指します。書字の場合には、見たものや聞いたものを覚えて書きだす一連の作業を指します。

 

ワーキングメモリは発達に伴い増大し、より多くの情報の保持や一度に処理・保持できる情報量が増えるとされています。

ワーキングメモリが学習に及ぼす影響は大きく、ワーキングメモリが小さい子供は学習の遅れを年々蓄積させている実態があります。

 

 

 

覚える力が育っていないと

・習ったひらがなが思い出せない、使えない。

・音読の際に、前の言葉を頭にとどめておきながら、次へと読み進めるため読みがぎこちない。

・板書や文章読解の問題で答えを書きだすときに、目で見た文字を音声化して覚え、再び文字におこすことや、見た文字を形でとらえて脳内に留め、ノートに書き写すことが困難であるため、書字に時間がかかる。

・聞いた言葉を意味に変換することがむずかしく文字におこすことが困難。

 

 

 

覚える力に着目した支援

学習上の覚える力への支援は2つに分けられます。

1つめは、ワーキングメモリそのものをトレーニングしてその容量を増大させようとするもの、2つめは子どもたち1人1人のワーキングメモリの特徴を把握したうえで学習場面で彼らに最適化した学習環境を提供するものです。

前者では、ゲームなど楽しい活動の中で、トレーニングしていきます。

 

・フラッシュカード…大量の絵や文字を高速で処理するため、脳が活性化され、記憶力アップや集中力アップにつながります。

 

・旗あげゲーム…指示を出す人の声掛けに従って、旗を上げ下げするゲームです。

 

・おちたおちた…指示を出す人の掛け声に従って、決まったポーズをとるゲームです。

 

・あとだしじゃんけん…掛け声「あとだしじゃんけん、じゃんけんポン!」のポンのタイミングで、先に療育者がじゃんけんを出して、次のポンのタイミングで子どもが勝つようにじゃんけんをだす単純なゲームです。相手が出したものを記憶しつつ、自分が勝つように瞬時に判断をしなくてはなりません。

 

・神経衰弱…まだ小さいお子さまにはトランプでは難しいのでイラストやキャラクターカードに変えても楽しめます。机上課題にせず、大きなカードを床に広げ、体いっぱい動かしてめくりながら探しに行くと脳の活性化にもつながり楽しく取り組むことが出来ます。探してもらうカードを1枚指定し、10秒じっくりみてもらい同じものを探すことから始め、徐々に本来の神経衰弱のルールに従って取り組んでいきます。

 

・塗り絵記憶…10秒ほど見本の絵を見て記憶し、その通りに塗り絵を塗っていくものです。

単純な絵で、2、3色ほど使ったものからスタート!お子さまの好きなキャラクターなどを使って取り組むと興味が向きやすいです。

 

・何があったでしょうゲーム…5つまでのイラストや言葉を挙げ、2回目に見せたイラストや言葉は何かが抜けているか当てるゲームです。

 

・おやつ→お皿の上のお菓子やくだものを見せて隠し、何個あったのか確認します。素早く印象を焼き付け、再現することが重要です。

 

・買い物ごっこ…おつかいごっこをして頼んだものを買ってきてもらいます。はじめはイラストカードを用いてイメージしやすいような設定にし、慣れてきたら言葉での指示でトライしていきます。頼むものも徐々に増やしていきます。

 

・2ヒント(3ヒント)ゲーム…2つあるいは3つの条件をあげ、その条件にあてはまるものを探すゲームです。1つめの条件にあてはまるものを記憶したまま、2つ目3つ目の条件にも当てはまるものを絞っていきます。

 

・シャドウイング…流れてくる音声を追いかけて発声していきます。聞くこと話すことを同時に行うので、集中力も記憶力もアップが期待されます。

 

・伝言ゲーム…隣のお友達から聞いたことを記憶し、次のお友達につなぐゲームです。

 

 

どの遊びも、ほんのちょっとだけ難しいけど、がんばったらできそう!なレベルを見極め楽しみながらトレーニングをしていくことが重要です。

 

 

後者については、

ワーキングメモリに着目した支援を考え、学習時にはワーキングメモリにかかる負荷を全体的に軽減させていきます。学習上の躓きは、特に処理と保持の両者が求められる課題です。

一度に処理すべき情報量を適正化する。書字は穴埋めにするなど。

より分かりやすい言葉に置き換え、イメージしやすく頭に残るよう工夫する。

ワーキングメモリの小ささを補う記憶方略を身につけ積極的にそれを用いる。

ツールを使って、テキストや音声、画像を同期させて表示させたり読み上げたりするものもあります。情報量の多い黒板で書き写しに時間がかかる場合には記録用に写真を撮っておくことも、場合によっては促すことも大切です。

 

 

極力自分の力で板書をしてほしい、大切なことは聞いたらメモに残してほしいという気持ちもありますが、本人の特性を理解し、それを補うためのツールがあるのであれば活用することも大切です。書字への本人の負担が増え、学習自体に支障が出たり、興味関心をそぐ一因ともなりえますので、学習の遅れにつながらないよう、特性を理解した上で2つの側面から支援していくことが大切です。

 

 

 

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